研究続きの競技人生 我流を極め誰よりも速く
本日のBeyondはカヌー部3回生の八橋巧さんです。
普段の大学での学びを部活に持ち帰ることで部活動と学業の双方向の学びを大切にし、自身の競技力向上に努める八橋さん。今回は、彼の学生アスリートとしての姿に迫ります。
我流を極めた漕ぎ
「小学校3年生からカヌー始めました。カヌーには2種類の種目があります。カナディアンとカヤックです。僕はカヤックを専門の種目としています。当時のコーチの専門の種目がカナディアンで、カヤック専門のコーチがいなかったので我流の漕ぎを極めてきました。」
※カヤック:パドルの両方にブレードがついている。艇の両方で漕ぐ種目。
カナディアンカヌー:ブレードが片方のみに付いているので、艇の片側だけで漕ぐ種目。
八橋さんは着実に実力を伸ばし、高校では全国優勝や日本代表を経験しました。そして、立命館大学スポーツ健康科学部に進学します。しかし、入学当初は今までと異なる練習に苦労したそうです。
「僕は短距離が得意なんですけど、立命館の選手には長距離が得意な選手が多いんです。
だから、他の選手との実力の差を埋めるのが大変でした。練習も長距離の練習に合わせたものが多いので怪我が多く、得意な短距離のタイムが伸び悩んだこともありました。でも、今では、長距離では少しずつ他の選手との実力が埋まってきました。」
今でも実感するカヌーの楽しさ
八橋さんは、昨年出場した全日本選手権で3位という結果を残しました。そこで長い競技歴で今までには無いカヌーの楽しさを感じたといいます。
「去年、全日本選手権という大学生だけではなく、シニアの選手が参加する大会に高校時代の後輩と出場しました。他大学に進学した後輩に、一緒に出ないかと声をかけてもらって出場することになったんです。その大会でペアを組んだ後輩とは、高校の時に県大会を抜ける事が出来ず悔しい思いをした経験がありました。後輩から声を掛けてくれたことももちろん嬉しかったんですけど、お互いが高校時代の弱みを克復して、悔しい思いをした大会よりも大きい大会でリベンジを果せたことがとても嬉しかったです。
それに、普段はシングルで出ているので、ペアで結果を残すという普段は味わう事の出来ないことができたこので、競技歴11年目で自分の知らないカヌーの楽しさを知ったような気がしました。」
充実した学び 「学びがあっての部活」
複数の進学先の候補の中から立命館大学を選んだことに対して、この進路を選んで良かったと感じる事をお伺いしました。
「『学びありきの部活』が基本だと思っているので、大学の学びが充実しているところが立命館を選んで良かったなと思っています。スポーツ健康科学部の授業で学んだ知識や、部活での疑問を教授にぶつけて得た知識を競技に活かすようにしています。部活の疑問を大学の学びで解決し、それを部活に持って帰って実践することで新たな疑問が生まれる。普段の授業と部活での双方向の学びに繋げるようにしています。そういった点で、この立命館を進学先の選んで良かったなと感じています。」
学び続きの競技生活
学生アスリートとして、部活動だけでなく学業にも真剣に取り組む八橋さん。
そんな八橋さんにとってカヌーとは何か語っていただきました。
「僕にとってカヌーとは『研究』です。小学校でカヌーに出会い、独自の漕ぎから始まってからずっと研究や試行錯誤続きでここまできました。正直大会で記録を残したいという気持はあまり強くないんです。成績を残すことよりも、漕ぎや道具、練習などカヌーに関して考えるのが好きなんです。だから、僕にとってカヌーという競技を続けるということは学び、研究し続けるということです。」
自分に求められたものを極める
最後に、八橋さん今後目標を教えてもらいました。
「今後の目標はスプリントを極めて、誰よりも速くなることです。
スプリンターは特殊で誰でも理解し、できる訳ではないので、自分の得意を伸ばして目標タイムを達成する事が今後の目標です。また、長距離が強い立命館に、短距種目の強化として声を掛けてもらったので、スプリンターとして自分に求められたものをしっかり極めたいです。」
自身の強みをしっかりと伸ばすために、常に学び続け強くなる。そんな彼の今後の活躍に注目です。
インタビュアー:西條史華(スポーツ健康科学部3回生)
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