「立命館のサッカー部で良かった」
大学を経てプロの世界へ!!
本日のBeyondは、男子サッカー部3回生の藤井智也さんです。
先日、2021年シーズンのサンフレッチェ広島への加入内定が発表され、今シーズンは特別指定選手としてプロの試合にも出場できる藤井さん。
ストロングポイントである、“スピード”でサイドを駆け上がり、立命館大学体育会男子サッカー部の勝利に貢献し、プロ内定を掴み取りました。
藤井さんにとって男子サッカー部とは?
プロでの試合を経験して感じたこととは?
今後の更なる活躍が期待される藤井さんに、これまでのサッカー人生、これからのビジョンについて語っていただきました。
「挫折の連続」
岐阜県出身の藤井さんは、4歳の時にサッカーを始めます。当時は、幼稚園のサッカースクールに通っていました。
幼少の頃から身体を動かすことが大好きだった藤井さんは、楽しくサッカーを続けていたと言います。
小学生になると、地元の少年団でサッカーを続けながら、技術指導を行うスクールにも通っていました。
藤井さんは当時を振り返り「1年生から4年生までは全く芽が出なかったですが、5年生6年生になるとトレセン(選抜チーム)にも選出され、5年生の時に高校サッカーの『最後のロッカールーム』を見て、高校サッカーに憧れを持ちました」と語ってくれました。
高校サッカーに憧れを持った藤井さんは、中学はクラブチームでサッカーを続けます。しかし、「中学の3年間は、挫折の連続でした」と言います。
試合に出られない。身長が伸びない。スピードで勝てない。技術も伸びない。最後の大会ではメンバー外も経験。。。
藤井さんは、「選手権への憧れがありましたが、中学の3年間はそれどころじゃなかったです。強豪校に行こうという思いにもなれなかったです」と当時を振り返ります。
そんな藤井さんは、地元の進学校である長良高校に入学し、サッカーを続けます。
高校では、身長も伸び、急に足も速くなりました。高校を卒業するときには、50m走で5.9秒とスピードが完全に自分の武器になっていました。
スピードが武器になった藤井さんは、高校の3年間は毎朝1時間、夕方の全体練習後1時間半の自主練習を欠かさず行っていたと言います。
3年間努力を続けた藤井さんは、憧れであった高校サッカー選手権に出場することはできませんでしたが、高校の尊敬する先輩を追いかけ、スポーツ推薦で立命館大学に入学し、サッカーを続けます。
「プロになりたい」
立命館大学法学部に進学し、男子サッカー部でサッカーを続けた藤井さんは、1回生の頃を振り返り「最初の遠征で、周りのみんなは「Aチームで出たい」と言っている中、自分は「Iリーグ(セカンドチームの公式戦)に出られれば良い」って言っていたのを覚えています。みんな強豪校出身で当時の自分は自信がなかったですね」と言います。
しかし、1回生で藤井さんは関西リーグのメンバーに入り、U19全日本大学選抜にも選出されます。
“スピード”は、レベルの高い環境でも武器になり、2回生では関西リーグでアシストランキング2位に入り関西選抜にも選出されました。
そして、関西選抜に選出された頃から、「プロになりたい」という思いが強くなっていきます。
藤井さんは、「高校の時もプロになりたかったと思いますが、現実感がなく口にできませんでした。でも、大学で関西選抜に選出された頃から、「プロになりたい」としっかり口にできるようになりました」と言います。
3回生になると、関西リーグのアシストランキングで1位を獲得し、Jリーグの練習参加にも行きます。
そして、3回生ながらJリーグの優勝経験があるサンフレッチェ広島への2021年シーズンの内定を掴み取りました。
2020シーズンの特別指定選手にも登録され、既にYBCルヴァンカップでプロデビューし、Jリーグの開幕戦でもベンチ入りを果たしました。
藤井さんは、プロ内定を掴み取るまでを振り返り、「大事なのは目に見える武器だと思います。能力は技術でカバーできないです。僕は“スピード”という武器では誰にも負ける気がしなかったです」と語ってくれました。
「クセになりました」
藤井さんは、今シーズン開幕前のサンフレッチェ広島のキャンプにも帯同しました。
プロの環境でも自分のスピードは通用したと言う藤井さんは、「スピードでサイドを切り拓く姿を多くの方に見て欲しい」と言います。
プロの環境にも慣れてきており、「広島という街は、地元の岐阜と少し似ている感じがあります。早い時期でのプロ内定ですが、サンフレッチェ広島への入団という判断が正しかったと思えるように努力を続けたいですし、ここなら努力を続けられると思いました」と言います。
デビュー戦となった、YBCルヴァンカップでは、「チームがミスを恐れず自分のストロングを出せる環境なので、落ち着けて試合に入ることができた」と言います。
また、ベンチ入りを果たしたJリーグ開幕戦では、「緊張とワクワク感がありました。でも、それ以上に満員のスタジアム、サポーターの凄い歓声がクセになりました。必ずこのピッチに立って一泡吹かせたいと思います」と語ってくれました。
「刺激をくれた」
藤井さんにとって男子サッカー部は、「刺激をくれた場」だと言います。
藤井さんは、「高校はチームに温度差がありました。しかし大学では、私生活でも信頼できる友達に出会えサッカーでも自分の良さを引き出してくれるチームメイトがいました。本当に良い刺激をくれる仲間がたくさんいます。立命館大学に来ていなかったらプロにもなれていなかったと思うし、一番マッチしている環境が立命館だったと思います。本当に感謝しかありません」と語ってくれました。
自らの努力でプロへの道を切り拓いた藤井さん。
紫のユニホームでサイドを駆け上がり、満員のスタジアムを沸かす日が楽しみです!!