「特別」で「忘れられない」4年間
本日のBeyondは女子陸上競技部4回生の上田紗弥花さんです。
先月中旬に行なわれた関西インカレで引退を迎えた彼女の「これまでの陸上人生」と「これから」、そして「後輩に伝えたい思い」について語って頂きました。
互いをたたえ合いながら戦えること
陸上を始めた当初は別の種目を専門としていた上田さんですが、混成競技を始めたきっかけは好奇心からだったそうです。そんな上田さんが感じる混成競技の良さについてお伺いしました。
「私の感じる7種競技の良さは、一緒に戦うライバルと互いをたたえ合いながら戦える事です。他の競技と違って、試合は2日間あるし、1人で何種目も行うのでハードに思われがちなんですけど、他大学の選手と800mを走りきったときにみんなで肩を組んだり、握手したり、高跳びで記録を跳んだ時に選手みんなで喜んだりするんです。こうやって、大学の枠を越えてみんなで喜び合う瞬間は、大会を振り返った時にいつも『楽しかったな』と感じますし、また、試合に出たいなと思わせられる瞬間です。」
競技を続けられる奇跡-支えてくれた人達への恩返し-
「高校の3年生の冬に足首の大きな怪我をして緊急手術をしているんです。手術は無事成功したんですけど、怪我をした時は『陸上人生終わったな』と感じましたし、辛くて心も折れて一日中泣きっぱなしでした。」
「でも、たくさんの人がお見舞いに来てくれて、たくさん励ましの言葉をくれたんです。「笑顔じゃないとさやかじゃない。『今は辛いかもしれんけど、リハビリとか頑張っていたらいつか頑張ってよかったと思える日がくるから』と声を掛けてくれました。
その時に『こんなに暖かい人達が自分の周りにいるなんて、自分は幸せ者だな』と感じましたし、自分を励ましてくれて人達のためにも大学で記録を出したいという思いがあったからこそ、リハビリも頑張れました。」
大学入学後もリハビリは続いて、1,2回生は怪我で苦しい時期でした。でも、怪我で競技を引退した人もいるなかで、競技を続けられるのは奇跡だなって思ったんです。そもそも、大怪我をしたのに普通の生活ができること自体が奇跡で、しかも、自分の周りには応援して支えてくれる人達がたくさんいました。だからこそ、恩返しとしてその人達のためにも頑張ろうと思いました。」
苦しい中でやっと花が咲いた瞬間
そしてついに、怪我に悩まされながらも周囲の支えと共に前に進み続け、ついに努力が実を結ぶ瞬間が訪れます。
「3回生の関西インカレが1番印象に残っている試合です。その試合は、入学してから満足に練習が出来ていなかったので冬期にやっと練習を詰めることができて臨んだ試合でした。
『せっかく立命館に来て、記録を出せないのは苦しいし、みんな頑張っているのに自分は何をしているんだろう』と考えていました。だからこそ『次の関西インカレで優勝する』という目標を掲げて挑んだ大会だったので、目標を達成できたことも嬉しかったですし、後輩の山下と1・2フィニッシュで一緒に表彰台に上れたことも嬉しかったです。怪我を乗り越えて1番良い試合ができたので、苦しい中でやっと少し花が咲いたかなと感じた試合でした。」
卒業後は社会人としての新たなスタートを切る上田さんに、今後の目標について語って頂きました。
「今までは競技で得点を出すために目標を立てて努力してきたので、今後社会にでても、環境や目標を達成するためにやるべき事は違っても、努力することは全部その先の結果に繋がると思うので、陸上で経験したことを活かして仕事でもトップを目指したいです。」
「もうやりきった!楽しかった!立命館で良かった!』と言えるように
苦しい時期も乗り越えて最後まで走りきったからこそ、引退を迎えて後輩に伝えたい思いをお伺いしました。
「競技を続ける上で怪我をすることもあると思います。でも、怪我をしたら結果をもう出せないということはないと思います。苦しい中でどう向き合って努力するかで達成したい目標や達成したいこと結びつくと思います。だから、怪我でネガティブな人が居たら、諦めずに自分と怪我と向き合って、目標を定めて頑張って欲しいです。
立命館はお互いを高め合えるすごくいい環境があるので、その中で陸上ができることはすごくありがたいことなので、1人1人が目標を定めて『もうやりきった!楽しかった!立命館でよかった!』と後悔が無いように引退して欲しいです。」
頑張ってよかったと思える日がきて良かった
最後に大学4年間の陸上人生を振り返り、上田さんにとって女子陸上部とは何か教えてもらいました。
『かけがえのない宝物』です。立命館は先輩後輩の仲が良くて、すごくアットホームな雰囲気のチームで、お互いに良いところを取り入れて、切磋琢磨出来るところがいいなぁって思っています。4年間で色んな先輩後輩に出会って、みんなの苦しい時に声を掛けてくれた一言がいつも励みになりましたし、部活に行ってみんなの顔を見るとほっとするんです。それに、2人3脚で頑張ってこられた後輩にも出会えて、そんな人達がいたからこそ最後まで頑張ってこられました。これまでを振り返って今まで頑張ってきて良かったと思える日がきてよかったです。立命館女子陸上部で過ごした時間は『特別』で、『忘れられない時間』です
競技は引退になりますが、目標に向かって苦しかった時期を乗り越えてさらに強くなった上田さんの今後の新たな舞台での活躍を期待しております!
インタビュアー:西條史華(スポーツ健康科学部3回生)
この記事を読んで女子陸上競技部が気になった方は是非試合観戦に行ってみて下さい!
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